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電子カルテ運用のポイント ~初再診料、外来診療料 情報通信機器を用いた場合~

2022.07.29

 令和4年改定では、新型コロナウイルス感染症に係る特例的な措置における実態及びオンライン診療の適切な実施に関する指針の改定を踏まえ、初再診料、外来診療料における「情報通信機器を用いた場合」が新設されました。

本稿では、導入や算定の留意点について、お伝えさせていただきたいと思います。

Point1:「オンライン診療の適切な実施に関する指針」に沿って、初診からのオンライン診療料が算定可能に

 <診療の流れ>
1.オンライン診療の実施の可否について医師が判断 ※「オンライン診療の初診に適さない症状」や医学的情報の判断
2.患者の診療計画を作成
3.診療前相談  ※ かかりつけ医は、診療前診断は必須ではありません
4.オンライン診療を実施について、医師と患者間で合意
5.オンライン診療の実施→「オンライン診療の適切な実施に関する指針」 ※(令和4年1月一部改訂)https://www.mhlw.go.jp/content/000889114.pdf

Point2:「オンライン診療の初診に適さない症状」や医学的情報の判断

「オンライン診療の初診に適さない症状」日本医学会連合

  https://www.mhlw.go.jp/content/10803000/000840247.pdf

 ⇒“ただちに”もしくは“できるだけ早く”対診療を受けるべき状態

例 (1) 呼吸器系の症状
ア 急性・亜急性に⽣じた息苦しさ、または呼吸困難 イ 安静時の呼吸困難 ウ 喀血(大量の血痰)エ 急性の激しい咳 オ 喘鳴 カ 急性・亜急性に⽣じた嗄声
(2)外科系各領域共通
ア 術後の高度発熱

⇒ 診断のために医療機関における検査が必要な状態、あるいは投薬以外の治療を開始すべき状態

発熱、咳嗽、咽頭痛などのいわゆる「かぜ症状」のうち、下記の重症化のリスク因子に該当するもの
【重症化のリスク因子】
• ⾼齢者(65 歳以上) • 慢性閉塞性肺疾患 • 慢性腎臓病 • 糖尿病 • ⾼⾎圧 • 心血管疾患 • 肥満(BMI 30 以上)
• 数日間で進行する体重減少又は増加、浮腫
• 持続性または増加傾向の血痰

医学的情報の判断

⇒ 既往歴、服薬歴、アレルギー歴等の他、症状から勘案して問診及び視診のほか、

過去の診療録、診療情報提供書、健康診断の結果、地域医療情報ネットワーク、お薬手帳、Personal Health Record等から把握でき、患者の症状と合わせて医師が可能と判断した場合も実施できます。

Point3:算定の留意点

・ 情報通信機器を用いた再診 ⇒「外来管理加算」算定不可

・ 情報通信機器を用いた初診を行い、対面診療が必要と医師が判断。同日、対面診療

   ⇒「初診料(対面)288点」のみ算定。

「情報通信機器を用いた場合」は算定不可。<令和4年3月31日疑義解釈(その1)問1,問35>

  ・ 情報通信機器に電話は含みません。

厚労省「オンライン診療の適切な実施に関する指針」P19「リアルタイムの視覚及び聴覚の情報を含む情報通信手段

を採用すること。」よりパソコンによるビデオ通話を想定していると存じます。

Point4:カルテ記載

診療録に以下①~④の記載が必要です。

① 診療内容、診療日、診療時間等の要点

②【かかりつけ医がいる場合】医師の医療機関名

 【かかりつけ医がいない場合】対面診療できない理由、紹介先医療機関名、紹介方法、患者の同意

③ オンライン指針に沿った適切な診療であること

④ オンライン指針に沿った適切な処方であること

<カルテ記載例>
2022/3/○ 母よりオンライン診療希望。診療計画作成。アレルギー性鼻炎。       
<診療計画書の写し添付>       
かかりつけ医:当院○○クリニック
2022/4/○ 15:00~15:20 オンライン診療
本人確認。
S)鼻詰まり。鼻が詰まって、起床時と就寝中に咳が出る。
O)KT 36.6 食欲+ 息苦しさ- 基礎疾患なし
A)オンライン診療同意  アレルギー性鼻炎
P)内服薬7日分処方。  
改善しない場合、症状増悪の場合、対面受診。  
自宅で鼻水吸引器をまめに行う。

Point5:レセプト記載

前述Point4のカルテ記載が必要な③④は、レセプト記載も必要です。
③オンライン指針に沿った適切な診療であること
④オンライン指針に沿った適切な処方であること



Point6:施設基準届出様式






「情報通信機器を用いた場合」は、初再診料,外来診療料の他に、特掲診療料の対象項目も拡大しました。併せて運用をご検討頂けましたらと思います。(ウォームハーツ追記)

情報提供元:株式会社ウォームハーツ