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開業準備スケジュール(10)

2022.01.28

開業スケジュールについて、今回は「内覧会」を解説します。内覧会は地域住民及び関係者へのクリニックのお披露目として行われます。これはマーケティングにおける「認知活動」と言えます。シミュレーションが開業前に、実際の流れを確認し、開業当日にスムーズに行える準備として行われるのに対して、内覧会は未来の患者に対して、クリニックのコンセプト・機能を地域住民・関係者にプレゼンテーションする場と言えるでしょう。

 

内覧会の「告知」をする

クリニックが内覧会の告知をするためには、通常「ポスティング」や駅前・大通りでの「チラシ配り」を行います。いずれも開業の時に1回行うことが通例として認められていますので、この機会を有効に利用したいものです。

内覧会の「お知らせ」は、通行人に比較的受け取ってもらいやすいので、チラシはしっかり作りる必要があります。事前から準備をしておき、ぎりぎりになってバタバタしないようにすると良いでしょう。

チラシの内容としては、クリニックの「コンセプト」「外観・内観」「機能紹介(得意とする疾患・検査機器)」「院長紹介」などが一般的です。いまはスマホが普及し、なんでもインターネットから情報を得る時代ですから、「詳しくはWebサイトで」とバーコードを印刷しておき、それを読み取るだけで、スマホから簡単にアクセスできる工夫も必要です。また、予約システムやWeb問診システムなどを導入しているのであれば、それらにアクセスするためのバーコードも忘れずに掲載してください。

このように内覧会の時点ではクリニックのホームページは出来上がっている必要があります。最近では、半年前からホームページを作って起き、出来上がるまでのプロセスを随時載せているクリニックもあります。遅くとも3カ月前にはある程度できていれば良いでしょう。

 

第一印象が大切

内覧会の当日、患者さんは「どんなクリニックができるのか」と興味津々で来院されます。この際、スタッフがホスト・ホステスととなって院内をご案内するのですが、何事もを最初が肝心です。大きな声で笑顔で挨拶をすることがとても重要です。「おはようございます」「こんにちは」と心を込めて対応してください。その際、オープン前の接遇研修で習ったことを実践すると良いでしょう。スタッフ同士で互いにチェックし合い、本番に向けての仕上げと考えて取り組んでください。

 

コンセプト・機能をスタッフ全員が説明できるように

すべての来院者に院長が対応できれば良いのですが、多くの来院があると、なかなか手が回りません。できるだけ院長が自由に回れるように、役割を与えず常にフリーにしておくことが大切です。院長が対応できない時があっても、来院者からの質問に答えられるよう、全スタッフがクリニックの「コンセプト・機能」について理解しておくことでスムーズな対応が行えると思われます。また、医療機器などの説明用に業者さんに立ってもらうことも事前にお願いすると良いでしょう。内覧会全体のプロデュースは専門の業者がいますので、無理に自前でやるのではなく、お願いすることで安心して行えることでしょう。

 

診察券をどんどん作る

来院者には、もれなく診察券の発行や保険証の登録をすることも大切です。オープンに向けた受付のシミュレーションにもなりますし、見込み患者をあらかじめ登録しておくことが可能です。その際、受付のメモ欄に「内覧会」と記載しておくことで、後で来院する際にお礼を述べることもできるでしょう。その際、「今日は時間がないので」とおしゃられる方もいらっしゃいますが、その方にはクリニックのパンフレットをお渡しし、予約が取れたり、問診が事前に登録できたりすることをPRしておけばよいでしょう。

 クリニックの新規オープンに向けて、内覧会はファン獲得の絶好のチャンスです。そのためにはしっかりとした事前準備を行うとともに、当日の細やかな配慮が必要です。クリニックの最初の一大イベントですから、スタッフ一同一致団結して取り組んでください。ネットなどの口コミを見ると、受付対応の評判がよく書き込まれていますので、各自が「主人公」となり、自分はクリニックの顔だという気分で行えば、自然とお招きする気持ちも高まると思います。

 

まとめ

・内覧会の告知の方法は、ポスティング、チラシ配り、ホームページ

・ホームページは半年前から、遅くとも3カ月前に完成させよう

・当日は接遇研修を思い出し、大きな声で笑顔で対応しよう

・全スタッフがコンセプト・機能を説明できるように、主人公として取り組もう

・内覧会で見込み患者を登録するために、診察券をどんどん作ろう